泣くのは弱いこと?
大人になって人前で泣きそうになったことありますか?
その時にどんな考えが湧いたでしょうか。
- 泣くと弱みを見せてしまうからダメだ
- 泣くと相手を困らせてしまう
- 泣くのは弱い証拠だ
- 泣くと苦しくなる
どうやら一般的に人前で泣くのは良くないことのようです。
でも一方で「全米が泣いた」「すっごい泣けたよ」
というように映画ではいかに泣けるかが価値があるような風潮です。
誰もが泣ける映画なのに自分だけが泣けないと
人格的に問題があるようにも写りがちです。
・・・泣くってなんなのでしょうか?
涙は3種類
実は涙には3種類あります。
- 生理的な涙
- 感情の涙
- 存在の涙
1つずつ説明していきますね。
1.生理的な涙
目にゴミが入るなど物理的な刺激が加わると、目を守るために涙が出てきます。
この時は当然感情は動いていません。
特徴は、ポロポロというよりもジワーっと出てくる涙です。
※ゲラゲラ笑ったときの笑い泣きは、感情の涙ではなく生理的な涙です。
笑いすぎて物理的に涙腺が刺激されているのでジワーっと出てくるのです。
2.感情の涙
一番おなじみの涙です。
悲しさはもちろん、怒りだったり、悔しさだったり、嬉しさだったり。
感情の大きさに伴って泉のように湧き上がってくるのが特徴です。
感情を抑えながら溢れる時はチョロチョロ。
感情に身を委ねて思いっきり泣く時はボロボロ出てきます。
つまり何か奥底に引っかかっていた感情が解消されながら涙が出てくるのです。
逆に言えば、心の奥に何も引っかかっていなければ涙は出てきません。
つまり泣ける映画でも、人それぞれ泣きやすいジャンルがあります。
フォミリー系だったり、恋愛系だったり、戦争系だったり。
自分が泣きやすいジャンルは、心に傷が残っているものです。
思いっきり泣くことができると癒されてスッキリ。身も心も軽くなるのです。
逆に、癒しきったジャンルはどれだけ壮絶なモノを見ても
穏やかに見守るような気持ちになり感情は引っ張られません。
3.存在の涙
これは馴染みのない人がほとんどかもしれません。
『琴線に触れる』という言葉があります。
『逆鱗に触れる』は感情ですが、琴線は感情の奥の潜在意識レベルに触れることです。
ある出来事を見て、ガツン!と頭を殴られたような衝撃が起こり茫然とします。
すると目から大粒の涙がポロっ、ポロっと出てきます。
感情が動いてるわけではないので
「あれ?目から水が」という自覚です。
しかしその直後、大洪水のように涙が溢れてきて
どんな人でも「うああああ!」と声を上げてしまうほど咽び泣くのです。
数分すると急に終わりピタッと泣き止み「あわ、ビックリした…」となります。
潜在意識なので思考が及ばないところでの感情が、急激に癒された現象です。
涙は癒されたときにだけ出る
①は例外になりますが、②も③も感情が癒やされた現象です。
心に傷がない人はいません。
大ケガじゃないとしても、かすり傷は日常でしょっちゅうです。
かすり傷も積もり積もれば出血多量ですから
定期的にメンテナスは必要です。
狙って泣けるとメンテナンス上手。
人前で泣くのは印象が悪くなることがあるので
ときどきは泣ける本や映画を見るなどして
自分をメンテナンスするようにしましょう。